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南船北馬inblog

【旧:南船北馬(HTML版)はこちら】
【南船北馬】:絶えず方々に旅行すること。昔、中国では、南部は川が多く船で、北部は陸地を馬で旅行したことからいう。そんなふうにしょっちゅう旅に出られたらどんなに楽しいことだろう…
by gdcl-nshb
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超健康的朝食時間
超健康的朝食時間_d0081682_1142764.jpg 時差で身体が切り替わっていないのと、移動疲れもあったのだろう、前日はかなり早めの就寝となった。
 当然、反動で朝も早起きになってしまう。目が覚めると、早朝も早朝、まだ陽も登ってもいない。街の輪郭が判るかなぁ、うっすらと明るくなってきているかなぁ、という段階である。正直早すぎる。こういうときはしっかり二度寝すべきなのだけれど、目がさえてしまって寝る気分にもならない。

 しかたがない。まだ夜といっても文句の出ないような時間に、まんじりともせず、持ち込んだ本を読むしかないのであった。
 今回、文庫を6冊ほど持って来ている。しかし毎日このような早起きが続くと、旅の途中で読みきってしまうのは必至だが、そのために読書をセーブするというのも本末転倒。読みたいときには読むのだ。読みきって悶々としたとしてもそれはそれなのである。そして少なくとも昨年のロンドンのように、観光時間を読書で食ってしまうことだけは避けようと思うのであった。

 1時間もすると、ようやく東の空が白み始めていた。薄紫に紅がさす。朝食が取れる時間になったので、いそいそとレストランに向かう。外の様子はまだ夜と朝の間。そんな時間に客はいないだろうと思っていたのだが、驚いたことに数名すでに朝食に入っていた。ビジネスマンらしいが、あるいはオレと同じように時間をもてあましているツーリストなのかもしれない。
 まあしかし、とりあえずは朝食である。あいも変わらず、朝食はソーセージやベーコン、オムレツ、チーズといったヨーロッパのホテルの基本的なもの。ソーセージがドイツらしいといえばドイツらしい。ともあれ基本的に肉にくしい朝食ではある。とはいうものの朝食としては正統的にきちんと食べることのできる内容であった。
 びっくりしたのはコーヒー。コーヒーがものすごく美味いのだった。もっと具体的にいえば、朝なのでオーレかなと思って投入したミルクが美味しかった。ミルクが濃厚なのだ。もしかしたら普通の牛乳ではなくクリームなのかもしれない。

超健康的朝食時間_d0081682_1142425.jpg 実のところ、旅の後半、フランクフルトのホテルの朝食のグレードは、ホテルの級数の違い、料金の違いもあり、当然といえば当然なのだけれど、ガクンとさがってしまった。ホテルなどは(リゾートホテルはまた別だが)基本的には寝るだけの場所ではあるものの、ホテルの満足度というのも旅の重要な要素ではあるのだなぁ、と今回の旅でははじめて感じたのであった。

 そんなこんなで朝食をとっていると、やがて太陽が空に昇ってくる。レストランは東に向かって開放的に総ガラス張りとなっているため、陽光がビシッと入ってくる。朝が来たのだ。これはけっこう清清しくて気持ちいいものだなぁ、早起きもいいもんだなぁ、と思うのであった。
 もっとも旅の終わりまで早起きと早寝の連鎖で、毎日が超早朝起床のまま旅が進んだというのは、健康的ではあるが、しかしオレ的には計算外だったといえるかもしれない。

# by gdcl-nshb | 2007-09-02 01:00 |  ├ '07 カッセル編第2夜
初日の晩餐
 さて。ところが、一番解決すべき課題である夕食、ホフについては、残念なことにいっこうに見つからないのであった。絶対、どこかにはあるはずなのだが、レストランすら見つからない。いや、2、3あったとこにはあったのだけれど、例えば町はずれにあったディープなバーに関してはスポーツバーで、数人の地元の常連達が排他的な雰囲気を作っていて入りづらく、裏通りのシックなレストランについては入り口のメニュー表を見てびっくりのお値段でとてもじゃないが手を出しかねる。そんな状況なのである。

 とりあえず気持ちを落ち着けようと、スーパーマーケットに入る。
 食料品のコーナーをのぞく。もちろんソーセージの瓶詰めやプレッツェル、ビールなどが売っているわけである。やはり日常の生活用の食品は土産用と違いリーズナブルであった。特にビールについてはものすごく安い。1、2ユーロという値段で、直感的価格としては2~300円。まあ、日本と大差のないといえばそうなのだが、まがりなりにもビール純粋令の国、すべてが地ビール換算とすれば、かなりお安い。
 というわけで、ここは夜食用に、あるいは、万が一腹をくくって部屋で夕食となることも考慮して、諸々お買い上げをする。食後の感想だが、プレッツェルはやはり美味しく、ソーセージの瓶詰めは微妙、ビールは非常に美味しかった。

 いろいろ逡巡しつつ、悩みつつ、しかしそれでも結局空腹には耐え切れず。、というわけで、トラム駅前にあったカフェ兼カジュアルレストランで夕食をとることにする。なんのことはない一番初めに目についた店だったので、だったら悩まずにさくっと入ってれば無駄に歩くこともないじゃあないか、と自分で自分に突っ込みをいれつつ、まあ、それでもようやくの食事である。

初日の晩餐_d0081682_1138174.jpg 店はパスタやピザをメインとするイタリア料理のカジュアルなカフェ兼ビアホール兼レストランといった感じ。いやもっと的確にはファミレスといったほうがよいかもしれない。夜の帳も広がった時刻、ほの暗い店内には、バーカウンターもありそれなりにこじゃれたムードもあるが、基本的にはご家族などもオッケーな店である。本当にファミレスをイメージしてもらえるといい。
 基本的にカッセルという街は、フランクフルトなどの大規模な都心を取り囲む、郊外の真面目な(?)ベッドタウンなのだろう。もしかすると飲食店が集中している場所も別にあるのかもしれないが(いや絶対にあるはずだ)、ともあれ、地の利もない身としては他に選択肢もないし、今夜の選択結果についても別に問題もないのである。

初日の晩餐_d0081682_11382211.jpg 注文したものは、当然のことながらビール。そしてパスタ。すばやくやってきたビールを飲んで酔いが少しずつまわりはじめる。旅の初日の緊張もようやくほぐれてきたのだろう。リラックスしてきたのが自分でも判る。特に身体が上下左右に揺れているうな感じが判る。酔っているようなちょっとだけいやな気分である。しかし酒に酔っているから、ではない。飛行機の揺れ感が身体に残っているらしい。半日以上も機上にあって身体に染みついてしまった錯覚である。気持ち悪いなとも思うし、心地よくもある不思議な感覚だ。乗り物酔いというほどのものでもないし、まあ長距離ならばそういうこともあるさ、というところだ。
 この揺れ感はその日一日取れることがなく、ベッドに入ってもふわんふわんしていた。

# by gdcl-nshb | 2007-09-01 07:00 |  ├ '07 カッセル編第1夜
予定外の下見的行動
 進むにつれて車の量も増えてきた。落ち着いた住宅街から活気あるビル街(といっても最新型のオフィスビルという感じではないが)へと変わってきている。いよいよ町の中心部に入ったのだ。

予定外の下見的行動_d0081682_11335326.jpg トラムは歩行者(とトラムの)専用道路に入っていく。道路の両側をさまざまな店が並んでいる。ここがカッセルのもっとも繁華な場所であるようだ。とりあえずトラムを下車し、そぞろ歩いてみることにした。
 ショッピングモールが2区画くらいの距離で連なっており、デパートやスーパーマーケットもある。平日ではあるがさすがは繁華街、そして仕事時間も終わりの夕方、人どおりはそれなりに多い。そんな中、特に目的地も決めず、気が向いた角をまがってみるといった適当な徘徊三昧である。といいつつ半分は嘘である。適当に、といったが、実のところ、夕食のことを考えていたのだ。ビールの美味そうなホフを探す、というのが散歩の裏に隠された重要なミッションなのであった。

予定外の下見的行動_d0081682_11341981.jpg そんな中、かなり大きな広場に出る。城のような建物もあり、「ここはなにかの公園か? はたまた博物館かなにかか?」と思ったら、案の定美術館であった。しかも、今回のメインテーマ、明日がっつり見物する予定のドクメンタ会場であった。なんともあっさり、である。会場へ出入りする人も少なくない。週末は夜8時まで開場しているということであった。「なんだよ、だったら明日といわず今日から観にいってたのに!」と思うが、しかし散歩で時間を消費しすでに7時近い。いまさら入ってもなぁ、というお時間なのである。ああ、明日が楽しみだなぁと無理やり思いながら、あえて通り過ぎる。

予定外の下見的行動_d0081682_11345744.jpg なんだかんだいってヨーロッパの町並みは日本のそれとは違う。確かにショッピングセンターのような現代の建物はあまり差がないとようにみえるがその現代の建物の間を埋める昔からの建物は、石造りであったり漆喰の壁であったりといった「いかにもヨーロッパ!」な雰囲気を漂わせており、それが異国感を生み出している。
 逆に訪日した海外の人は日本をどうみるのだろうと思う。東京や横浜などの「今の街」に行ったとしても、ビルの中にしっかりとある日本家屋や、日本人が意識している以上に多くある街の鎮守たる寺社仏閣が、日本という国の風景のアイデンティティの具象化装置としての機能を果たしているのだろうな。
 とそんな景観に関するいろいろを思いめぐらせながらの散歩であった。

# by gdcl-nshb | 2007-09-01 06:00 |  ├ '07 カッセル編第1夜
カッセルに到着してみれば
 森林や牧草地、時折現れる赤褐色屋根の家々が連なるドイツらしい田舎町(?)。異国の景色である。そんな車窓からの風景を眺めているうちに、列車はカッセルへ到着した。

 さて、今回の旅の目的である。いつものように物見遊山観光ではあるが、メインとなるのは、ここカッセルで開催されている現代美術の国際展「ドクメンタ12」だ。ドクメンタは、5年に一度カッセルで開催されてる現代美術の国際展で、ヨーロッパにおける展覧会としては、ヴェネツィアビエンナーレとともに有名である。オレはドクメンタを貪欲に堪能すべく、カッセルまでやってきたというわけだ。

 ICEが到着したカッセル駅は、街の中央(?)に位置する中央駅ではなく、ヴェルヘルムスヘーエ駅という別の駅である。感覚的には、大阪駅と新大阪駅、横浜駅と新横浜駅、神戸駅と新神戸駅、と、まあいくつ連ねても同じことしか云っていないが、ようするにそんなイメージである。
 ガイドブックの地図上では地図自体が小さかったこともあり、この駅から市の中心部までそんなに離れているわけでもなく歩いても20分程度なのかな、と勝手に想像していたのだが、実際にはトラムで2、30分くらいの距離があり、とてもじゃないが歩ける距離ではなかった。
 もうひとつ見当と違っていたのは、もっと古い建物が立ち並ぶ、いかにもヨーロッパの古街というイメージを勝手に想像していたのだけれど、カッセルはむしろ郊外の住居地域的な雰囲気で日本に置き換えてみれば軽井沢的(高級避暑地ではなく山間の低層住宅地域といった外見的要素だ)。これも想像とは全然違っていた。
 もっとも数日すんでみると、それが落ち着いた街の様子となっていて、せわしない都心よりもいいかもしれないなぁと思ったりもしたのだが、それはまたのちの話だ。

カッセルに到着してみれば_d0081682_11275870.jpg 泊まったホテルはこのヴェルヘルムスヘーエ駅のすぐ隣。本当ならば、市の中心部にホテルを押さえたかったところなのだが、そりゃ5年に一度の大イベントの年である。オレの初動が遅かったせいもあって、それなりにいいホテルはどこもフルブックという状況であった。ようやく見つけたホテルも、特別料金となっていて、金額だけは5つ星くらいの額になっていた。まあそれでも泊まれるホテルがあっただけでもよかったというのは確かだ。
 中心部から離れているということについても一見不便ではあったが、街の中はトラムやバスが縦横に走っていて、移動効率はそんなに悪くはない。かなりフットワークよく動けたといってよい。しかもホテルから宿泊日数分の交通機関フリーパスをもらえ、まったく不便さは感じなかった。
 結果としてはこのホテルで全然問題がなかった。あまりレストランなどがないというのはネックではあったが、それはこの駅に限らずカッセル全体においてそうであったし(本当はあるのだろうけれど繁華街は見つけられなかった)、それを補って余りあるといってよいだろうインフォメーションセンターが極近くにあり、非常に便利だったというのはかなり高得点である。総じて、結果オーライだったな、と思う。

カッセルに到着してみれば_d0081682_11284279.jpg もうひとつちょっとしたコネタではあるが、このホテルのエレベータはドア部が斜めになっているのが不思議であった。2面扉は最近よく見かけるが箱自体が変形なのははじめてみた。

 ともあれ、さっそくホテルにチェックイン。時間は夕方の5時すぎだろうか。しかし晩夏のヨーロッパはまだ日が長くまだまだ午後の陽射しである。とりあえず、様子見程度に街を探索してみようじゃないか、と、市街地へと向かった。

 トラムに乗って20分。町の中心部に到着する。といってもなにか目標があって、というほどの目的はない。繁華街に出れば、夕食や酒、土産などもあるかしら、という程度の散歩である。もっとも物欲食欲の消費というのは旅の醍醐味であり、その点ではまさに旅らしい行動といってもよい。
 トラムの車窓から見る田舎町、というほど小さくはない落ち着いた町並みが心地よい。低層のアパートメントのような住宅街から次第に店などが増えだし、ああ、繁華街に向かっているんだなぁという風景の変化もまた楽しい。まあ焦りのない観光、散歩のようなのんびりとした行動が心地よいのだ。

# by gdcl-nshb | 2007-09-01 05:00 |  ├ '07 カッセル編第1夜
鉄道王国ドイツの超特急体験
鉄道王国ドイツの超特急体験_d0081682_11205626.jpg 平日ではあるが、夕方4時(といってもまだ陽が長いのでほとんど昼間の感覚なのだが)という時間帯のせいか、はたまた2等自由席というエコノミカルな車両のせいか、けっこうな混みようである。立ち客もおり、ちょっとケチりすぎたかしら。と思いつつ、数車両を渡り歩いて運良く1席開いている場所を見つける。
 ラッキーといえばラッキーだったわけだが、座っていると空いているのも当然、ああなるほどな、なのだ。リクライニング機能が故障していて、とてもすわり心地がよろしくない。ひたすら後ろにふんぞり返ったまま座り続けなければならなかった。リクライニング姿勢も時と場合によりけりなのだなぁ。でも窓際だし、そもそも座れたのだし、文句をつける筋合いではない。

 ICEは、ガラス張りのドアで仕切られた個室もあって、そこは居心地がよさそうだった。映画などでよく相席で仲良くなったりするシーンがあったりして、そういうシチュエーションも面白いよな、とちらっと思ったが、まあそんな積極的な人間でもないので土台無理な話であった。まあそもそも個室は全席埋まっていたのでそんな無駄な心配と期待をするまでもなかったのだが。とりあえず横目で見るだけで終わってしまったのだが、個室はそれなりの人数での旅の場合、きっちり指定を取って乗り込めばかなり快適な旅路になりそうだと思った。

 ドイツの鉄道はいろいろなところで語られているとおり、自転車の乗りいれができとめるためのスペースがきっちりと確保されている。オレが乗った車両には自転車は見当たらなかったが、駅に到着すると自転車を押しながら降りる乗客もかなり見かけ、やはり多いのだなぁと思った。

鉄道王国ドイツの超特急体験_d0081682_11215683.jpg 自転車といえば、車窓からみえる田園風景の中で自転車専用の道路がけっこう目についたのも面白かった。牧場の草原(たぶん)や畑(たぶん)の合間を縫うように小道が延びており、これが自転車に実にあっている。というよりも自転車用なのかもしれない。実際、時折走っている自転車も見かけた。自転車が日常の足としてあって、それをハードウェアがサポートしているシステムが確立している国なんだなぁとあらためて感心した。自転車の旅も面白いかもな、とまたまたちらっと思ったりした。

# by gdcl-nshb | 2007-09-01 04:00 |  ├ '07 カッセル編第1夜