人気ブログランキング | 話題のタグを見る
[TOP] GD
NS
BO
OK
LP
RT
10
0P
YN
DA
CI
NE
UZ
MK
NS
HB
GS
KJ
SH
RT
HR
PR
IN
ST
PJ
SN
TE
NU
LI
NK
BO
AD
HS
TR
DI
RY

南船北馬inblog

【旧:南船北馬(HTML版)はこちら】
【南船北馬】:絶えず方々に旅行すること。昔、中国では、南部は川が多く船で、北部は陸地を馬で旅行したことからいう。そんなふうにしょっちゅう旅に出られたらどんなに楽しいことだろう…
by gdcl-nshb
以前の記事
カテゴリ
検索
フォロー中のブログ
最新のトラックバック
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
三つの塔
三つの塔_d0081682_10423645.jpg さて、大仏寺院のとなりは、ワット・プラ・シー・サンペット、3人の王の守護寺院であり現在は墓石的遺跡寺院である。人の高さほどもない塀をくぐり抜けると、いきなりメインイベントが待っている。聳え立つ巨大な三つの塔の美しさに目を奪われたのであった。

三つの塔_d0081682_1043686.jpg 円錐形のその白い塔は高さは数十メートルはあろうか。見上げるばかりの高さである。青い空に塔の先端が突き刺さらんとばかりに伸びている。その塔の途中、おそらく仏像が祭られているであろう祠まで階段を登って行くことができる。もちろん登ってみた。
三つの塔_d0081682_10433783.jpg 塔の内部にまでは入る事はできないが、案の定、祈りを捧げることのできる小さな仏像が安置されていた。そして実際に様々な供物が置かれていて、一見観光遺跡のようなこの寺もまた、普通に生活の中の祈りの場として生きているのだ。

三つの塔_d0081682_1044927.jpg この寺院が、いままで(といっても2か所だが)の観光ポイントと違ったのは、遺跡をスケッチをしている人が異常に多かったことだった。単なるスケッチブックではなく、少々本気のキャンバス地に水彩絵具で遺跡の風景を書いている。軽くのぞいてみると誰もが一様に上手い。基本的に若者ばかりで、学生のようにもみえる。彼らは授業で描いているのか。とも思ったが、あるいは観光土産用にせっせと商品作成中という線も考えられ、しかしだったら他の有名どころの寺院にも居てしかるべき。と、どーでもいい謎に対して無駄に推理を働かせるオレであった。

 ここ、広大な敷地の中にはメインとなる三つの塔の奥には、レンガづくりの柱や壁の建物、の残骸が広がっていた。塔の上から観るとその広さにけっこう圧倒される。今では破壊され風化してはいるが、かつてあったのであろう巨大な建物の存在を感じさせるのであった。

三つの塔_d0081682_1045440.jpg ガイドさんから注意され、また入口わきの看板にも書いてあるのだが、遺跡寺院でやってはいけない3つの事柄がある。
 ひとつは、仏塔の指定された区域以上に登ってはいけないこと。
 もうひとつは、塀の上を歩いてはいけないこと。このふたつは、遺跡保護と来訪者の身の安全の観点から、普通に納得できるものだ。
 が、最後のひとつはちょっと違っていた。首が落ちた石像の後ろにまわりこんで自分の頭を出して写真を撮らないこと。云われてみて、ああ、なるほどそうだなぁと思ったものである。旅先の妙なテンションではしゃいで、ついそういったバカな記念写真を撮ってしまうことはありがちだし、そんな行為が不敬に写るのは確かにそのとおりだよな、と思う。遺跡の石仏は、さまざまな理由はあるのだろうが、首がもげ落ちているものが非常に多いのである。だからといってそんな仏っさんをネタにして遊んじゃあいけないだろう。

三つの塔_d0081682_10443998.jpg もっとも、その後、さらにガイドさんから「首がない像が多いし、誤って写りこんでしまうこともあるので気をつけてください」と云われ、これはマナーの問題ではないのかもしれないと思った。つまり意図的な写真だけではなく、偶然に写りこんでしまうことについても、タイの人たちは忌避感を感じるということであり、単純に遊び気分による仏陀への冒涜ということではなく、なんか畏れとか穢れとか、そんなことさらに避けなければならない感覚が身体に染みついているのだろうか。そう勝手に思わずにはいられない。あくまでも勝手な推測なので実際のところはどうなのだろう。
 いずれにせよ、オレもそれなりに敬虔な気持ちも持ち合わせてはいるので、せいぜい写りこまないように気をつけてまわるのであった。

by gdcl-nshb | 2007-02-03 10:00 |  ├ タイ旅第二夜
<< 有機の王と無機の王 大仏大好ブツ >>