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南船北馬inblog

【旧:南船北馬(HTML版)はこちら】
【南船北馬】:絶えず方々に旅行すること。昔、中国では、南部は川が多く船で、北部は陸地を馬で旅行したことからいう。そんなふうにしょっちゅう旅に出られたらどんなに楽しいことだろう…
by gdcl-nshb
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ゾウはゾウでもゾウ違い
 次もゾウ。像ではなく象。
 タイとえいば、はいそのとおり。象である。国を象徴する動物なのである。ということで象に乗るのであった。

 我々の乗るバスは、象センターに近づいて行く。すると、おお、いるいる。大勢いるではないか。象が人を乗せて列を連ねて行進しているのであった。それも、よくある乗馬場のように囲まれた敷地内ではなく、普通に道路、といっても車道ではなく歩道だが、を歩いているのであった。普段、日本では動物園内でしか会えない象が、普通に道を歩いている。これにはちょっとしたカルチャーショックを覚えた。

 そんな象乗りの風景を横目で見つつ乗り場に向かう。十数分後にはあの背中に乗っているのはオレなのだな。そう思うと、クールなオレでもワクワクせざるを得ないのである。
d0081682_16284854.jpgd0081682_16292811.jpg バスは簡単に象乗り場に到着する。そこは単に乗り場があるだけれはなく、象の曲芸を見せている。象乗りを待っている客や、乗るつもりはないけれど象は見たい(ここまで来てそんな人がいるとは思わないが)客などがそんな象を眺めているのであった。我々一行はもちろん乗り象派、というかそういうツアーメニューなので、さっそく象乗り場へ進む。
d0081682_1630977.jpg 背の高い象に、多くの客を効率よく乗せるためにはいちいち象にかがんでもらってなどという悠長なことはやってはいられない。ちょっとした櫓が組まれていて、象の背中の輿に簡単にアクセスできるようになっている。で、オレは象待ちでワクワクしながら櫓の梯子に並ぶ人たちの一員になったわけだ。その時間帯、象はどうやら10数頭程度が勤務しているようだった。前の客が下りたら次の客が乗って近所を一周してくるというピストン輸送的な感じである。

 さて、いよいよ順番である。背中に設けられた輿の椅子に腰掛けるのだが、そこにたどり着くまでに1、2歩、象の背を踏んで行かなければならない。ちょっと気持ち的に気が引けてしまうのであった。やはり動物を踏むという行為って、いままでそうそう経験があるわけではない(ま、冗談で家の猫を踏んだりするが、あれはヤツの甘噛みと同じで本気じゃあないから)。
 まあ、大きな動物なので(といっても象の中では多分小ぶりなのだろうが)、踏んだらきゅう。とつぶれてしまうなんてことはまったくないのだけれど、それでも一歩踏み出すにはちょっと勇気がいった。

d0081682_16311996.jpg 乗り込むと象はさっそく歩き出す。実のところ、オレはいままで大型動物に乗ったことがない。その初体験が象というのも今から思えばすごいね、と思うのだが、それはそれとして動物というものが予想以上にに揺れる乗りものであるということを知ったのだった。その揺れも機械の乗り物とは違い、前後に揺れるのだ。それもかなり大きく。すごく新鮮な体験である。
 ちょっと油断すると振り落とされそうだった。象は非常にのんびりと歩いているのに。背上のオレは象の歩みにタイミングをあわせながら、乗り続けなければならない。うーん、これはけっこう気が抜けないではないか。優雅で壮大な散歩というわけにはいかないぞ。と。

d0081682_16305422.jpg と思いつつ、揺られているうちに乗るコツが判ってきた。どうやら背もたれに身体を預けてしまう座り方がいいらしいのだ。背中の面で輿を捉えることになるので身体が安定することと、そしておそらく象の揺れの軸位置とのバランスがちょうどいいのだろう。絵づら的には、ふんぞり返った感じになり、なんかすごくエラソーな姿になっているなとも思った。そこで思うのは、動物の輿に乗る人(特におえらいさん系の)が、エラソーに乗っているのは、単純にエバリが入っているせいではなく、それがもっとも安定した乗りかたなのかもしれないということだ。まあ実際のところはどうなのだろう。

 もっとも、そんな乗り方に気づいたのも行程も半分以上、道の折り返し地点を過ぎての帰路においてであり、もしかしたら像に乗ること自体に身体が馴染んだだけなのかもしれない。

 ともあれ、時間にして30分程度、距離にして数百メートルの象の旅は終了した。面白かったし、それ以上に奇妙で新鮮な体験であった。
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by gdcl-nshb | 2007-02-03 08:00 |  ├ タイ旅第二夜
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