【南船北馬】:絶えず方々に旅行すること。昔、中国では、南部は川が多く船で、北部は陸地を馬で旅行したことからいう。そんなふうにしょっちゅう旅に出られたらどんなに楽しいことだろう…
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そんだけ並んだのであれば、せっかくだからシャガール展も観ればいいのに、という心の声を抹殺しての初志貫徹。常設展へと歩を進める。案の定、人込みなどもなく、じっくりと作品を味わうことのできる環境であった。もっとも、入口からみる限りではシャガール展も館内はさほどに混雑してはおらず、入館人数のコントロールが上手くできているのだな、と思う。
さて、常設展である。お目当ての奈良以外にも、魅力ある作家たちの作品が溢れているのであった。それら多くの作家の作品は数点が展示されているレベルではなく、それぞれに展示室が分け与えられている贅沢さ。いかに作品群が充実しているかということだ。 オレの興味どころとしては、まずは棟方志功の一連の版画群。仏画とも美人画とも思える棟方作品は、実は今までじっくり観たことがなかったのだが、なるほど面白い。観音様を模した超越性と肉感的な女性像としての煩悩が入り雑じり、アンビバレンツな作家の表現欲が実によくわかる。 また、今和次郎の考現学スケッチ。これをアートとして捉えるのかは微妙だが、今和次郎の生原稿をみることができたのは存外の喜びであった。 実はこちらも期待していたのが成田了のウルトラ怪獣デザインデッサン群。怪獣が好きという単純なファン気質はすでに失ってしまったすれた大人のオレだが、それでも怪獣デザインという空想や妄想を具体化していくプロセスを知っていく知的探検は非常に面白い。もっとも場内にいる子ども達のように単純に「怪獣だーっ!」という楽しみ方ができないのは不幸なのではなかろうかとは思わないでもない。 いよいよ奈良である。ソウルでの展覧会で使用した「ソウルハウス」の再現がメインで、これもよかったことはよかったのだが、昨日のAtoZに比べると小ぶり(実際にはそれなりに大掛かりなインスタレーション作品なのだけれど)。そう感じてしまうというのは、やはり奈良作品インフレになっているんだなぁ、オレ。実は青森美における奈良作品の真打は、全長8.5メートルの新作「あおもり犬」で、これはさすがに見ごたえがあった。見上げるばかりの大きな奈良犬(いや、あおもり犬だけど)。しかも下半身は地中に埋もれている設定なので、真の全長はさらに倍、みたいな感じ。大きいモノに対して自然に感じる畏敬の念と、奈良作品特有の可愛いもの的な愛玩要素が、ミスマッチ的な絶妙さで非常に面白いものになっている。前宣伝のとおり非常に満足である。 そんなわけで常設展だけでも非常に広く、2時間近くかけての観覧となってしまった。お腹いっぱいの大満足であった。
by gdcl-nshb
| 2006-09-22 02:00
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