人気ブログランキング | 話題のタグを見る
[TOP] GD
NS
BO
OK
LP
RT
10
0P
YN
DA
CI
NE
UZ
MK
NS
HB
GS
KJ
SH
RT
HR
PR
IN
ST
PJ
SN
TE
NU
LI
NK
BO
AD
HS
TR
DI
RY

南船北馬inblog

【旧:南船北馬(HTML版)はこちら】
【南船北馬】:絶えず方々に旅行すること。昔、中国では、南部は川が多く船で、北部は陸地を馬で旅行したことからいう。そんなふうにしょっちゅう旅に出られたらどんなに楽しいことだろう…
by gdcl-nshb
以前の記事
カテゴリ
検索
フォロー中のブログ
最新のトラックバック
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
ねぷた村でねぷたを独学す
 公園のすぐ近く、道路を挟んでお隣には、津軽藩ねぷた村なる体験型(?)観光施設がある。大型バスが何台も停まることのできるスペースを持ち(これは弘前城観光用込みで、なのかもしれないが)、弘前土産の店がいくつも軒を連ねている。団体客御用達というか、団体客をあからさまにロックオン的な、そんな感じの観光施設である。もちろん土産物だけならオレとしては寄る必要もないのだが、それだけではなくミュージアム的施設も併設されている、というか、それがメインなのであった。具体的には、ねぷたの実物の展示あり、津軽三味線実演あり、郷土の遊び、工芸の公開製作等々、体験型観光施設である。
 正直云って、入ろうかどうしようか迷うところではあったが、まあ、せっかくここまで来ておいてそのまま立ち去るのもどうかと思い、入館する。
ねぷた村でねぷたを独学す_d0081682_15412785.jpg いきなりねぷたの山車がお出迎えである。高天井の大きな倉庫のような会場に、数台のねぷたが置いてある。これは迫力がある。また、祭囃子の太鼓を叩かせてもらえる体験もできる。これは時間を決めて行っているようで、オレが入ったときは、ちょうど前の回の観光客がドンドンとリズムを刻んでいた。細長い棒といったほうがよいようなバチで太鼓を叩けば、低振動が場内に響き渡る。下っ腹にズンとくる。スタッフの兄さんは「胎教にいいよ」と笑っていたが、あながち出鱈目でもないかもしれない。叩きモノはこんな直接体感できるのがいいなぁ、と思いながらながめるオレであった。

 そんな観光客ご一行は、観光バスで来たらしく次の時間が迫っているのか、あまりじっくり観ることができないと云い、裏動線でそそくさと移動していった。あっという間にひとりぼっちにさせられてしまうオレ。まあ、元々一人旅だし放し飼い上等だし別に問題はない。というわけで、ねぷたの山車や絵師のパネル展示、模型などをじっくり落ち着いてみることができてかえってラッキーであった。
ねぷた村でねぷたを独学す_d0081682_15415998.jpg 展示棟を移ると(?)そこには、ねぷたの歴史のコーナーとなっていた。おどろおどろしい生首のねぷたなどがあったことに対して、往時の庶民のメンタリティに面白味を感じたり、金魚ちょうちんに味わい深いものを感じたりする。和風テイスト好き、風流好き、伝統モノ好き、というオレのリビドーに訴えかけてくる。

 続くは、漆塗りや木工などの郷土工芸の公開実演製作(たぶん販売も)である。ただしここはさらっと流し観程度に押さえることとした。その訳は、時間がない。というよりは興味がないに近い。もちろん工芸品が嫌いなのではない。作っているのを漫然と観るだけなのに興味がわかないだけなのだ。それなりにきちんと観れば見ごたえもあるのかもしれないが、如何せん時間がかかる作業を観続ける根気がオレにはない。それに観るよりは作るほうが好きなのだ。どうにもひねくれているなぁ。

 次は、津軽三味線の実演である。さほど広くない、舞台というにはあまりにも狭い小あがりのような舞台で、若い青年とおばちゃんのペアによる演奏がちょうど行なわれていた。当然観客も多い。さすがにこれは聴くべきだなと、すみによって拝聴することとなる。だが、演奏はちょうどクライマックス、聴きはじめて2分程度でショーは終わってしまったのだった。次回の公演時刻は30分後だそうだが、そこまで待ち続けることはオレには無理だ。いや、待ってもいいのだけれど、そうすると4時をまわってしまう。これからまわりたい場所がないわけでもないし、というか、今回の旅の本当の目的をオレはまだ果たしていないのだ。それじゃダメじゃん。というわけで、ここはパスすることにした。その分、夜に期待するのだ。

 最後の棟は、遊び独楽の実演。スルーしようとすると、お兄さんに無理やり呼び止められ、「これだけでも観ていってくれ」と、ひょうたん型の独楽を見学させられる。まわしてしばらくすると、独楽が勝手に分解し、いくつもの小さい独楽が飛び出してくるからくりは、確かに面白かった。しかし、無理にみせられてもなぁ、と内心思ったことも事実である。多分、インストラクターのお兄さんも、あまりにもギャラリーがいないことに持て余してしまっていたところにたまたまカモが、つまりオレが通りかかったので、強引につかまえたということなのだろう。オレだって、時間にそれなりに余裕があれば観ないでもないのだ。しかしそのときは、本当にあっさりとその場を離れてしまったのだった。で、ちょっと悪いことをしてしまったかなぁ、とも思う。次に来る機会があって、そのときに時間に余裕があったなら、ぜひ独楽の世界に浸らせてもらうとしよう。

 そんなこんなの駆け足見物正味30分程度。トータルとして思い返せば内容はけっこう充実している施設だと思う。もっと時間をかけて観てもよかったかもしれない。と、土産物屋で買ったりんごジュースを飲みながら思うのだった。

by gdcl-nshb | 2006-09-21 12:00 |  ├ 弘前編
<< 街並み保存地区といいつつ 博物館そして弘前城 >>