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南船北馬inblog

【旧:南船北馬(HTML版)はこちら】
【南船北馬】:絶えず方々に旅行すること。昔、中国では、南部は川が多く船で、北部は陸地を馬で旅行したことからいう。そんなふうにしょっちゅう旅に出られたらどんなに楽しいことだろう…
by gdcl-nshb
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りんごについて学んでみよう
りんごについて学んでみよう_d0081682_15201948.jpg 好物も過ぎれば飽きるもの。故に愛情を長持ちさせる秘訣は適度な距離感なのだ。ちょっと寺ばかりをまわりすぎているんじゃないか? そう飛ばしていては気持ちが萎えちゃうんじゃないか? ここでひとつ休憩をいれてはどうなのよ。と、訳の判らないことを考えならがら自転車は疾走する。なんのことはない、次の物見遊山ポイントが寺じゃないことについて、云い訳をしているわけだが、しかし別に一人旅なのだから誰はばかることなく行けばいいのだ。要するにはしゃいでいるだけなのだ。
 さて、そんなわけでジャンルを替えて次に向かうのは、弘前の名物。りんご。弘前市りんご公園である。

 自転車で20分程西に進む。それまでの街並みがいつの間にか変化しており、周囲はりんごの果樹園が現れはじめていた。時期的に赤く色づきはじめている、まさに食べごろのりんごが実っている。そんな情景を見せられてしまってはいやがおうにも気持ちは高まらざるを得まい。
 と、テンションは上がりつつも、しかし心と身体が裏腹な昨今、微妙に自転車を漕ぎつかれてきはじめており「確かに青空の下で、自転車は気持ちいいけどさ。早くつかねぇかなぁ」と内心ぼやきだしたというのが正直なところだったりもする。

りんごについて学んでみよう_d0081682_15192668.jpg そんな拮抗する気持ちのマイナス面が優勢になるかならないかのちょうどいいタイミングで、公園に到着する。目の前にりんごの果樹林が広がっていた。りんご公園は、公園というよりもまさにりんご畑で、様々な種類のりんごを狩ったり買ったりすることができる。もちろんそれだけではなく、小高い丘の上の展望台からは遠く津軽富士を堪能できたり、ミニミュージアムではりんごの知っているようで知らない知識を学ぶことも出来たり、とそんな場所であった。
 
りんごについて学んでみよう_d0081682_15194451.jpg 晴天の下ではあるが、まずはミニミュージアムでお勉強だ。一部屋だけのささやかなミュージアムではあるが、そこには本場ならではの(?)りんごの情報が満載なのであった。りんごの品種の説明はもちろんのこと、りんごの歴史なども実に的確かつ簡単に学ぶことができて、楽しかった。
 そんな中でもっとも面白かったのはりんごの効能の説明である。健康にいいとか、そういった普通の効能はもともと知っているような内容であり、そうだよねぇ、という追確認程度の関心しかない。しかし、ここの解説はもっと具体的なのだった。
曰く「リンゴ酢で加齢臭が退治できる」
曰く「リンゴ繊維でワキガ臭が退治できる」
なんとピンポイントな効能であろう。なんとオヤジ感涙の効能であろう。素晴らしい。今、まさに重要。これはりんごは食べなければいかんなぁ、と決意も新たにするのであった。

りんごについて学んでみよう_d0081682_1520164.jpg 続いては外に出て、果樹農家の家を移築したらしい茅葺屋根の施設を見物に行く。後方に広がるりんご畑を借景し、いかにも雰囲気のある古民家の中では、ちょうど語り部の話会の時間であった。ふたりの近所の(?)年の行ったオバチャンたちが、ボランティアなのか仕事なのかは判らないが訪れた客に民話を聞かせてくれるというものだ。せっかくなので聞かせていただくこととする。
 その日のオーディエンスは子どもが多かったせいで(地域の高校生がボランティアで小学生たちを遠足に連れてきていたのだ)、子供向けの話をふたつするよ、ということになった。
 ひとつは老夫婦の家に一晩の宿を借りた侍の恐怖の一夜「はんごろし」の話。もうひとつは、少女の最後が哀しい「赤い櫛」という雪女の話。どちらも紙芝居を使いながらの話で少年少女たちは騒がしいながらにも楽しんでいたようだった。オレとしては話の最後につける「とっつぱれ」というおわりの言葉が面白かった。
 そしてそのあと、今度は大人向けにということで、おしゅうの金儲けと母子の情愛の「般若面」の話を聴く。
 いずれにせよ、話し慣れているのだろう、聞かせどころのツボが判っているとでもいうべきであろうか、大人でもけっこう楽しめたのだった。民話の持つ、楽しさ、哀しさなどが、伝わった。などと書くと、カッコいいのだろうが、ようは単純に「おもしれーなー」と聞き入っていただけだったとさ。とっつぱれ。

by gdcl-nshb | 2006-09-21 08:00 |  ├ 弘前編
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