【南船北馬】:絶えず方々に旅行すること。昔、中国では、南部は川が多く船で、北部は陸地を馬で旅行したことからいう。そんなふうにしょっちゅう旅に出られたらどんなに楽しいことだろう…
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ロープウェイの乗車時間は8分。それだけの短時間にもかかわらず、とんでもない世界に連れて行かれるとは。
千畳敷駅に到着し、駅を出る。 目の前がいきなり千畳敷カールだった。眼前に広がる大パノラマ。 一瞬。いや、かなりの長い時間、オレは語る言葉を失った。まあ、元々単独行なので話す事も相手もいないのだけれど。逆にブツブツ話していればアブナイ人になってしまうだろう。しかし、胸のうちでは本気で大騒ぎをしていたのだ。 凄い、すごい、スゴイ! 眼から入り込む絶景という刺激に思考能力を完全に奪われてしまったのだろう、ボキャブラリーが極端に貧弱になり、同じ言葉を(心の中で)繰り返すのみである。 視野の全体が大パノラマで埋め尽くされる体験はそうあるものではない。オレを(というか駅を、だが)中心にぐるりと大きな弧を描き出している。下方は淡い緑の草の絨毯が広がり、白や黄色、橙色の高山植物が華やかなアクセントになっている。目線を上げれば、中盤あたりで森林限界となり、温かみのある灰色のごつごつとした地肌がくっきりとした山のかたちを切り出している。1か所、雪渓が残っており、その若干汚れた白い色がこの夏山が高山であるということを主張している。これぞカールの醍醐味である。 とにかく、オレが普段登っている低山とはまったく違う光景なのであった。「ここは日本じゃない。スイスだ」と正直そう感じた。日本アルプスと名づけらて当然だろう。そう思うのだった。 普段のオレは、「日本の何々」というような比較広告(?)については不満があって、「日本なんだから外国と比較してPRする必要なんかないでしょ」などとうそぶくタイプなのだが、今回ばかりは「こりゃ仕方がないわ」と思った。これだけ普段とは違う風景を見せつけられてしまえば、ここは違う世界なのだ、と思うしかない。それはそれは現実のスイス、アルプスを想定しているのだろうけれど、単なる引用ではなく、非現実の別の世界、それを象徴する言葉としての「アルプス」ということなのだろうな、と思うのだった。
by gdcl-nshb
| 2006-08-11 03:00
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