【南船北馬】:絶えず方々に旅行すること。昔、中国では、南部は川が多く船で、北部は陸地を馬で旅行したことからいう。そんなふうにしょっちゅう旅に出られたらどんなに楽しいことだろう…
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![]() で、広場の後ろにドンと控えているのがナショナルギャラリーである。例によって永遠に続く迷宮のような建物の中に中世から現代までの絵画が目白押しで、行けども行けどもひたすらに観続ける絵画鑑賞マラソン状態。一応名作ぞろいなのだが、オレ好みか否かという切り口で判断していけば、いい絵もあれば悪い絵もある。というのは当然か。 これはちょっと違うかなぁと思う絵はじっくり観ず、先へ進む観賞法をとる。レンブラントだろうがなんだろうがイマイチなものはイマイチだ、次! それくらいの観賞基準を持って観ていかないと、おそらく半日あっても時間が足りないのだ。あまりの所蔵量でひとつひとつじっくり観ると、おそらく半分も観る前に観疲れてしまい、気力が萎えてしまうだろうと思う。気に入った絵はあらためて観にくればいい。はじめての来館ならざっくり観賞で、全体の概要を掴むことを重視すべきだろう。これって、バイキング料理の食べ方にも似ているな。違うか。 そんな中、オレの足をとめてしばしの時間を絵に捧げてしまった作品がひとつだけあった。「窓の少女」という題のモノクロで描かれた油彩画で、オレとしては本当にものすごく気に入ったのだが一般的にはあまり吸引力はないらしい。大きな土産コーナーでも絵葉書は売っておらず、図録にも載っておらず、がっかりしたものである。 オレは元々古典派、新古典派などの写実的な作品群のほうが好みで、印象派は今ひとつ好きではなかったのだが、一気に絵画の歴史を俯瞰して観ることで、印象派のような絵画がいかに新機軸でインパクトを持った表現方法だったのかが、はじめて理解できたように思う。簡単にいってしまえばアーティストの表現することに対する遊び心というか、目で観たものを描くのではなく脳で観たイメージを描いたというか、ともあれ描くことに対して自由度が広がったのだ、多分。印象派、いいじゃん。正直見直したよ。 さらにそこから抽象絵画へ発展していったり、自由度を保ちつつさらに古典的表現方法への回帰があったりと、絵画表現の進化の様相に本当に目から鱗が落ちた。これは多分教科書や画集などで理屈で学ぶのではなく、本物を観たからこそ実感したのだろうと思う。一気に観ること自体の意味もあるんだね。 土産コーナーはかなり広いスペースでさまざまな品がありここだけでかなり楽しい空間だったのだが、その一角にその場でカラープリントで作成するオンデマンド形式ポスターというのがあった。その企画の面白さにまず惹かれ検索してみると、オレのベストオブギャラリーのあの絵も対象になっていて、これはもう購入しなければなるない。と、さっそく注文する。端末で指定していくのだが、多少の戸惑いやシステムのエラーがあって、店員さんに協力してもらいようやく購入。要するにインクジェットの写真プリントというだけのことだが、解説シートもついていてサービス的にもけっこう満足だし、なにより欲しい絵が手に入って相当に嬉しかった。
by gdcl-nshb
| 2006-07-15 04:00
| ├ ロンドン第五夜
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