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南船北馬inblog

【旧:南船北馬(HTML版)はこちら】
【南船北馬】:絶えず方々に旅行すること。昔、中国では、南部は川が多く船で、北部は陸地を馬で旅行したことからいう。そんなふうにしょっちゅう旅に出られたらどんなに楽しいことだろう…
by gdcl-nshb
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カテゴリ: ├ ロンドン第五夜( 9 )

気の緩みがミスにつながる
 いつのまにか8時をまわっておりもう今日は終了だな。とホテルに帰ることにする。ピカデリーあたりからなら地下鉄を乗り継ぐよりも、多少時間がかかってもバスで帰るほうがいいか、例によって車上観光兼ねてね。と路線を確かめ乗り込んだ。オレもだいぶロンドンに慣れてきたようだ。一見いりくんでいるような路線も読みかたが判れば意外と直感で行き先をつかめるようだし、オレも旅慣れてきているな。
 と、いい気になっていたのが失敗の元。慣れてきた頃が一番危ないのだ、何事も。バスからの風景がなんとなく違和感があった。この路線は数日前に使っているのだが、どうもそのときの印象とは違う。これはちょっと失敗したか? そう逡巡しているうちにもバスは進む。いかにも郊外風の街並みに変わりはじめている。やっちまったか? しかしヘタに降りてもリカバリーの手段が判らなければそれこそ取り返しがつかなくなる。どうするよ、オレ。どうする!?
 ま、実際はそんなに大げさに慌てているわけでもない。バスなんだから折り返してしまえばいいだけだし、最悪、タクシーをつかまえればいいだけなので、一番ダメージの少ない方法は何か、を迷っていただけのことだ。時間は遅いが陽はまだ残っていたのも安心材料だったし、多少のトラブルも旅のスパイスなのだ。(だからそういう油断がミスにつながるんだよ、オレ)
 そうこうしているうちに、道に地下鉄駅のマークを発見した。おお、これこれ。とばかりにそそくさと下車する。10分ほど歩くと地下鉄の駅が見つかった。メディアバレー駅だった。結論としてはそんなにべらぼうに離れてしまったわけではなかった。が、方向としては90度ずれていた感じで、このまま進んでいたらどこについていたのかなぁ、と思いながらホテルに到着する。
 夕食は中華っぽいものが食べたかったが、レストランは混んでいるようだったので、そして気軽に食べたかったので、またテイクアウトにしてしまう。その後、昨日発見して気に入ったシェークスピアに行き、2パイント。ビールが身体に染み渡る。
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by gdcl-nshb | 2006-07-15 09:00 |  ├ ロンドン第五夜
土産は見つからない
 旅の土産をきちんと探してみようと、この日の残り時間は買い物時間と決めた。ここ数日でこういう土産がいいかな、とイメージだけはできている。あとは品を見つけるだけだ。
 まずはハロッズへ再訪。店内を上から下までじっくりと物色するが、やはりこれはというものは見つからなかった。どうも高級デパートはオレに優しくない。そこでボンドストリートまで移動し、デパートをはしごする。ウィンドウショッピングは楽しいが、これを買うぞ、と物欲テンションが上がるようなものはない。やっぱりオレはスーパーマーケット派なんだな、と思った。
 最後に、ピカデリーサーカスにまで足を延ばしたのだが、ここは歓楽の街なので、当然ながら、というわけでもなかろうが、買うべきものは発見できなかった。ロンドンにはいわゆるスーパーマーケット、大型スーパーってないのだろうか。やはり郊外の住宅街まで行かないと出会えないんだろうな。M&Sやメトロは、品揃えをみる限りでは自社ブランドや特定ブランドがメインで、掘り出し物の面白さとは違うのだ。まあ便利なのでよく立ち寄ってしまうけれど。
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by gdcl-nshb | 2006-07-15 08:00 |  ├ ロンドン第五夜
アンタ、ダリ?!
d0081682_16213273.jpg 同じ場所を行ったり来たりだが、ウォータルーまで移動し、ダリの作品を集めた美術館、ダリユニヴァースに入る。デッサンばかりの作品群でダリの真骨頂(?)であるねっとりとしたタッチとモチーフの油彩作品はあまり展示されてはいないのだが、簡単なペン画デッサンでも、ダリらしさは読み取ることができ、けっこう楽しめた。

 同じ建物の中にあるはずの現代美術の最先端を展覧できるという売りのサーチギャラリーがなくなっているのには驚いた。やはり民間経営のミュージアムはなかなかに経営が大変なのだろう。かなり期待していた美術館だけに残念だったが、こればかりはしかたがない。諸行無常で一期一会なのだな、何事も。
d0081682_16215277.jpg ちなみに空いたスペースにはマンガ(しかもジャパンのらしい)ミュージアムができるらしい。それってどうなんだろう? 今度訪ロンドンしたときにあるようなら多分来館するだろうけれど。生き残っているかしらね。
 そのさきぶれなのかなんなのかしれないがマンガカフェという胡散臭い名前のファーストフード系カフェができていた。ああ、ねえ。。。 という気分である。
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by gdcl-nshb | 2006-07-15 07:00 |  ├ ロンドン第五夜
コベントガーデン再訪。そして不発連発
d0081682_1619163.jpg レスタースクェアに移動し、昼食は例によってパブ、ソルズベリーでとる。劇場のそばにあり役者も多く訪れるということなのだが、実際にサングラスをかけたそれ風の怪しげな人物がエールを買っていっていたりしている。なるほど。
d0081682_16191459.jpg このパブは隅から隅までビクトリア調の調度で作り上げられており(もっとも他の店も多かれ少なかれそういう感じなのだが)今回の旅の中では一番雰囲気のあるパブだった。チキンバーガーも量質とも十分で満足。そしてまた、IPAエールとサマーライトニングエールで2パイント。

 コベントガーデンには小規模ながら楽しそうな博物館が集まっている。
 交通博物館は改修中ということが知っていたのだが、スーベニアショップは営業中ということだったので行ってみれば、それがガセ情報。どうやら別の場所に移動して開店しているらしいのだが発見できなかった。結局、無駄足に終わる。

 劇場博物館に行ってみる。入れますかと、館内の職員に尋ねると「月曜は休みよ」といわれた。後でガイドブックを観たら確かに休みだった。なにやってんだ、オレ。

 首都警察歴史博物館に行ってみようとする。が、どうやら警察署内にあるらしく、入口は警察に用のある訳ありな感じの人たちが出入りしており物見遊山の観光客には入りにくこと夥しい。結局、挫折。三連続不発のコベントガーデンであった。
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by gdcl-nshb | 2006-07-15 06:00 |  ├ ロンドン第五夜
レストレード君はいません
d0081682_16163914.jpg トラファルガースクエアから数百メートル、大通り(ホワイトホール)を左折した、ややわかりにくい場所に初代スコットランドヤードはあった。判りにくいのも当然で現在は単なるオフィスビルでしかなく、跡地といってもなにがあるわけでもない。単に昔ここにあったよというだけのことで、面影もなにもない。ただ、小さな案内板がビルの一角に張ってあり、それで、ここがそうだったと判るのみである。でも、オレにはここが、あの! てな感じで楽しめた。ビルを出入りする人たちは「ああ、また好き者が来ているな」という視線でオレをチラ見していく。若干の恥ずかしさはあったが、嬉しさでプチハイだったので、気にはならなかった。
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by gdcl-nshb | 2006-07-15 05:00 |  ├ ロンドン第五夜
西洋絵画を俯瞰すると得るものもある
d0081682_16141039.jpg トラファルガースクエアは待ち合わせのメッカである。が、オレは別に誰と待ち合わせているわけでもない。普通に観光するのさ、と思いきや、ネルソン提督像が改修中で覆いで囲われていたりして、セント・ポール大聖堂然り、地下鉄然り、ロンドンは改修中が多い街だな。

 で、広場の後ろにドンと控えているのがナショナルギャラリーである。例によって永遠に続く迷宮のような建物の中に中世から現代までの絵画が目白押しで、行けども行けどもひたすらに観続ける絵画鑑賞マラソン状態。一応名作ぞろいなのだが、オレ好みか否かという切り口で判断していけば、いい絵もあれば悪い絵もある。というのは当然か。
 これはちょっと違うかなぁと思う絵はじっくり観ず、先へ進む観賞法をとる。レンブラントだろうがなんだろうがイマイチなものはイマイチだ、次! それくらいの観賞基準を持って観ていかないと、おそらく半日あっても時間が足りないのだ。あまりの所蔵量でひとつひとつじっくり観ると、おそらく半分も観る前に観疲れてしまい、気力が萎えてしまうだろうと思う。気に入った絵はあらためて観にくればいい。はじめての来館ならざっくり観賞で、全体の概要を掴むことを重視すべきだろう。これって、バイキング料理の食べ方にも似ているな。違うか。
 そんな中、オレの足をとめてしばしの時間を絵に捧げてしまった作品がひとつだけあった。「窓の少女」という題のモノクロで描かれた油彩画で、オレとしては本当にものすごく気に入ったのだが一般的にはあまり吸引力はないらしい。大きな土産コーナーでも絵葉書は売っておらず、図録にも載っておらず、がっかりしたものである。

 オレは元々古典派、新古典派などの写実的な作品群のほうが好みで、印象派は今ひとつ好きではなかったのだが、一気に絵画の歴史を俯瞰して観ることで、印象派のような絵画がいかに新機軸でインパクトを持った表現方法だったのかが、はじめて理解できたように思う。簡単にいってしまえばアーティストの表現することに対する遊び心というか、目で観たものを描くのではなく脳で観たイメージを描いたというか、ともあれ描くことに対して自由度が広がったのだ、多分。印象派、いいじゃん。正直見直したよ。
 さらにそこから抽象絵画へ発展していったり、自由度を保ちつつさらに古典的表現方法への回帰があったりと、絵画表現の進化の様相に本当に目から鱗が落ちた。これは多分教科書や画集などで理屈で学ぶのではなく、本物を観たからこそ実感したのだろうと思う。一気に観ること自体の意味もあるんだね。

 土産コーナーはかなり広いスペースでさまざまな品がありここだけでかなり楽しい空間だったのだが、その一角にその場でカラープリントで作成するオンデマンド形式ポスターというのがあった。その企画の面白さにまず惹かれ検索してみると、オレのベストオブギャラリーのあの絵も対象になっていて、これはもう購入しなければなるない。と、さっそく注文する。端末で指定していくのだが、多少の戸惑いやシステムのエラーがあって、店員さんに協力してもらいようやく購入。要するにインクジェットの写真プリントというだけのことだが、解説シートもついていてサービス的にもけっこう満足だし、なにより欲しい絵が手に入って相当に嬉しかった。
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by gdcl-nshb | 2006-07-15 04:00 |  ├ ロンドン第五夜
国会議事堂に鳴る大時計は煩かろう
d0081682_16122951.jpg 通称ビッグベン。これまた世界遺産の国会議事堂である。ウェストミンスター寺院のとなりだから移動も早いのである。現在、国会は開催していないのか、はたまたその逆だったのかは判らないが、とにかく内覧は行なっていない。というわけで塀の外側から眺めるに留める。ガイドブックを後でみたら、内覧は8月から10月の間だけなのだそうで、元々観光施設ではないわけだし、それは仕方があるまいということだ。
 さて、近くから見るとさすがに巨大な施設だということは感じられるが、アラまで見えちゃって、それはちょっと違うかも。建物としての面白さは離れてみたほうがいいのかもしれないな、と思った。
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by gdcl-nshb | 2006-07-15 03:00 |  ├ ロンドン第五夜
たかが他人の墓場じゃん
d0081682_16103579.jpg これまた世界遺産のウェストミンスター寺院。外観は濃密なゴシック。物々しき荘厳。だが、内部は外見の何十倍も濃厚なのだった。寺院彫刻が、王族の棺が、礼拝堂が、なにもかもが、豪華。荘厳。ステンドグラスから差し込む色とりどりの木漏れ日が、現実感を喪失させる。うむむ、すごい。冷静なオレでも気圧される。圧倒される。
 でも、よく考えるとここにあるのは何のことはない、他人の墓でしかないのだ。歴史も知らないので、征服王の墓だろうが獅子王の墓だろうがなんだろうが、表面上の豪華さ以外には、間近に観たとしても対して感慨はない。感動もへったくれもなくて申し訳ないが、性分なのでしかたがない。ただ建築物としてはすごい。世界遺産を名乗るだけのことはある。大満足ではあった。

d0081682_16105078.jpg ところで寺院内のミュージアムだが、開室がなぜか10時30分で、早い時間に入ったオレは観ることができなかった。何故、全館一斉に開場しないのかちょっと不思議。結局、観損ねてしまったので、次回は時間を合わせて必ず観てやるぞ、と誓う。土産にテディベア用のモンク衣装を買った。テディも持っていないのに。そうか、ハロッズで買えばよかったのか。今さら気づいてもなぁ。
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by gdcl-nshb | 2006-07-15 02:00 |  ├ ロンドン第五夜
宮殿再訪
d0081682_1673637.jpg 旅もいよいよ終盤戦。だが気分的には何故か逆におちついてきた。実は昨日までは、あれも観たい、ここにも行きたい、行かねばなるまい、と、無意味に気が急いていたのだ。もちろん観たいもの全てが観られるはずもないことは判っていたし、予定通りに行くことはなかなかないことも理屈では理解したつもりでいても、やはり旅を焦っていたのだろうか。感覚が追いついていなかったのだろう。どうすればより多くの場所をまわることができるのかを常に考えていたのだった。
 だが、朝起きて、残り3日となり、無理なものは無理だという理屈と感覚が合致してきたのだ。さらによくよく考えれば、普段の旅って2泊3日が常であり、つまりは要するに普通だったら今日が旅の初日なわけで、だからまだまだ有意義に楽しく旅を送ることができるはずなのだ。
 リセット。いままでの4日間は面白かったがそれはそれとして、いったんリセットして今日から新しい旅と考えれば気持ちもすごく新鮮。あれだな。久しぶりのロングバケーションで、はじめての場所で貪欲になりすぎていたってことだ。

 まずはバッキンガム宮殿に向かう。2日目に行ったときはあまりの人混みで行ったというクリア感だけが残っていたので、あらためて宮殿を観てみようじゃないか、というわけである。時間調整の意味もあった。さすがに9時半だと、見物客もほとんどいない。宮殿の全容を、そして身動き一つせず宮殿を守る衛兵をじっくりと観ることができた。3日前の光景と脳内合成し、バッキンガム見学はこれで補完できた。実際はまだ内覧が残っているのだが、それはまだオフシーズンなので、いつか来る次回のロンドンにとっておこうと思う。
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by gdcl-nshb | 2006-07-15 01:00 |  ├ ロンドン第五夜