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南船北馬inblog

【旧:南船北馬(HTML版)はこちら】
【南船北馬】:絶えず方々に旅行すること。昔、中国では、南部は川が多く船で、北部は陸地を馬で旅行したことからいう。そんなふうにしょっちゅう旅に出られたらどんなに楽しいことだろう…
by gdcl-nshb
夕食としての津軽三味線
 さて、夕食である。なにを食するべきかいろいろ考えた結果、ここはやはりイベント的に楽しめるものがいいななぁと思うのであった。軽く調べてみると、郷土料理の居酒屋でしかも津軽三味線ライブがあるという居酒屋がいくつかあるらしい。あらためて詳細を検索し、これじゃん! という店「杏」に決定。さっそく店に向かう。

 とりあえず着いたものの、開店は6時だが1回目のライブ開始が7時半。今はまだ6時半前。さすがに早すぎるのでは、と逡巡してしまうのだった。そりゃ店に入って飲み始めてもいいけれど、一人飲みのつねとして1時間もあれば絶対食べすぎ飲みすぎになることは火を見るよりも明らかなのである。ここはぐっとこらえて、近所のデパートなどで土産を物色する。もちろん狙いは酒のコーナー。気分が高まるともいうし、お預けを食らわせられているともいうし、まあすべてはオレが決めたことなんだけど。

 そんなこんなで、ようやく7時ちょい前くらいまでに時間が進んだ。さすがにもういいだろうと、いざ入店。わずかな時間の差で満席になっていたらどうしようと、ふと不安がよぎったりもしたが、ひとりくらいの席ならなんとかなるか、という楽観もあり、結果、席はもちろん大丈夫だった。ただし、舞台(といっても玄関脇の土間だが)のちょうどサイド側で、演奏者の横顔しか見えないという位置だが、それはしかたがないだろう。アリーナ席的な中央の囲炉裏席は予約しないとダメのようだし、とりあえず無事入店できただけで満足である。
夕食としての津軽三味線_d0081682_15572874.jpg 開演時間までしばしご歓談。いや、ひとりだから無言で飲んでいるのだが。
 土地土地の名物は食べるべき。しかし名物がなにかイマイチ想像できない。当然、店員さんに聞きながらの注文となる。とりあえずメモに記録してきたので、列記してみよう。
 毛豆。津軽の枝豆だそうだ。確かに毛むくじゃらだった。
 〆鯖。海のもので弘前名物といっていいのかは別として自家製とのこと。美味い。
 ほどいも、アピオス、おからこんにゃくの唐揚。どれも弘前でしか出回っていない土地の食材だそうで、想像もできなかったがこれまた美味い。
 じゃっぱ汁という椀物が弘前としてはメジャーな名物料理であるそうな。確かに聞いたことがある。そして美味かった。いや、結局、なにを食べても美味しかったのだ。弘前最高である。
 肴が美味しければ酒も当然進むのである。地酒がするする喉を通りすぎていくのである。抑え気味にしつつ、ゆっくりと愉しもうと思っていたにもかかわらず、案の定、飲んだり食ったり酒池肉林状態。まったくもって自制心がない。

夕食としての津軽三味線_d0081682_155828.jpg さて、そんなこんなの30分(30分でどんだけ飲み食いしているのか!)。いよいよ、津軽三味線の宴である。おもむろに店の入口の引き戸が開き、3名の女性が入ってくる。手には三味線バッグ。おお、と店内にどよめきが起きることもなく、淡々と準備が進められる。本日の演奏者は地元津軽三味線のチームからの3名で、20代2名、10代1名(中学生大会優勝者)の編成。
 曲は定番の「津軽じょんがら節」からはじまって、「やさぶろう節」「りんご節」と続く。
 アンサンブル、ソロなどさまざまな地元の民謡楽曲が演奏されていく。流れるようなたたきつけるような、荒々しいリズムとメロディ。独奏の持つ孤高の響きに、音が加わっていく。複雑な音の重なり、うねり。津軽三味線恐るべし。
 時間にして30分程度のライブではあったが、非常に濃密で満足できる内容であった。余韻を楽しみつつ残った料理を食し、酒を飲み、そして家路に(ホテルだけど)つくのであった。

by gdcl-nshb | 2006-09-21 17:00 |  ├ 弘前編
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