【南船北馬】:絶えず方々に旅行すること。昔、中国では、南部は川が多く船で、北部は陸地を馬で旅行したことからいう。そんなふうにしょっちゅう旅に出られたらどんなに楽しいことだろう…
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世界遺産、ロンドン塔の観光が本日のスタートである。開館時刻の10時までに現場に到着。開館とともに突入だねっ。と目論んでいたのだが、券売所が待てど暮らせどオープンしない。元々4ブースもあって人込みも多いのだからそれなりに臨機応変にやるのかと思いきや、明らかに2ブースの準備しかしていないのである。これは、ちょっと段取りが悪くはないか? と思いながら、しかしまあ急ぐ旅でもなし、イラつかざること仏の如し。というのはいい過ぎだが、朝はまだ体力が残っているので、よきかなよきかな、と開くのを待つのであった。
遅れること15分、ロンドン塔にいよいよ入城。さすが世界遺産。重厚な趣きの要塞である。ガイドには全部観るとかなりの時間がかかる。などと書いてあり、オレはそんなに悠長に観るつもりはないし、どこか端折ることになるかな。と思いつつも、とりあえず順路どおりに進む。もっとも説明などいちいち読まないので見物のペースは早いのだ。それはあまりいい観光客ではないか。 途中のジュエリーの部屋や王冠のギャラリーはさすがに監視カメラも警備員も本気モードで待機しており、そりゃそうだよな、と思うのだが、反面、それ以外の場所はもう放置プレイの極みというか、監視もなにもない。もし単にこちらが存在に気づかなかったのだったらそれはすごいプロの仕事だと思うが、きっと本当に手薄でいいと判断しているのだろう。というわけでかなり勝手気ままに観てまわる。 中央の白の塔には、昔の王族の甲冑などが展示されていて、それ自体はあまり興味はないのだが、日本における城に鎧兜が展示されている感覚とあまりにも一緒で、まあ当然といえば当然なのだけれど、世界のどこでも考えることは似たり寄ったりなのだなぁ。そんな感覚は面白いもんだなぁ。と思った。 ロンドン塔に暮らす6羽のカラスは、イギリスを守っているのだという。確かに数羽、芝生におり、しかも本当に逃げようとしない。繋がれているわけでもないのに悠然としている。カラスは不吉な存在ではないというのは、ヤタガラスを連想させ、同じく海に囲まれた島国として、なにかシンクロニシティを感じたのだが、本当のところはどうなんだろう。 大勢の人間が幽閉されていた部屋には、閉じ込められた者たちの落書きがビッシリと岩に掘り込まれている。閉じ込められていたこと(それは死刑を待つ絶望の時間でもあったであろう)に対するよほどの激情だったのか、あるいは本当に暇に任せての手慰みだったのか、まあそれは誰にもわからない。 その手前の芝生は、多くの人が断頭された庭なのだが、今はギランギランに陽光が照らしていて凄惨さ微塵も感じられなかった。工事中でブルーシートが覆いかぶされているのでさらにムードもへったくれもなかったのだが、それでも夜だったら怖いな。幽霊スポットなのだそうだし。でも、怖いのはここだけじゃあなく、どこだってそうかも知れない。
by gdcl-nshb
| 2006-07-14 01:00
| ├ ロンドン第四夜
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